遺産分割に応じない相続人がいる
遺言書のない相続においては相続人全員が参加する遺産分割協議によって遺産分割を行う必要があり、協議がまとまらないと名義変更等の手続きを進めることはできません。
しかしながら相続人のなかに遺産分割を拒否する方がいた場合、いつまでたっても相続手続きが進まない状況に陥ってしまう可能性もあります。
相続人が遺産分割に応じない主なケースとしては、以下のような理由が挙げられます。
遺産分割に応じないケース
- 被相続人が所有していた預金の使い込みがばれることを恐れている
- 居住している被相続人名義の自宅から追い出されたくない
- 被相続人の財産管理を生前から行っているが、預金のありかを明かしたくない 他
これらの理由がある相続人にとって遺産分割協議への参加は不利益を被ることや不利な状況に陥ることを意味するため、協議の場に参加させることは非常に困難だといえます。
また、被相続人が所有していた金融機関の口座を凍結する前に使い込まれた財産については取り戻す手続きをするにも時間や費用がかかるだけでなく、全額取り戻せるという保証もありません。
使い込まれた財産の回収には専門的な知識を要する場面も多いため、遺産分割に応じない相続人が現れた際は速やかに、相続全般を得意とする専門家に相談することをおすすめいたします。