寄与分について
寄与分とは、相続人のうち、被相続人の財産の維持や増加に貢献（寄与）をした相続人に対して多くの財産を分け、他の相続人との間に公平性を図る制度です。
原則、相続においての分割方法としては法定相続分が基準となり、寄与分が認められるのは一定の限られた場合のみとなります。
また、寄与分の主張をすることでトラブルとなる場合がありますので、十分に検討したうえで行う必要があります。
寄与分を主張する際には相続財産を誰がどのくらい取得するか話し合う、遺産分割協議において行います。もしも寄与分の主張が通らなかった場合には、寄与分を定める処分調停を申し立てることも可能です。
実際に寄与分が認められた事例を確認してみましょう。
寄与分が認められた事例
- 被相続人に対して看護や介護をし、財産の維持、増加を行った
- 被相続人に対して生活費・医療費を援助し、財産の維持、増加を行った
- 被相続人が経営する事業に貢献し、財産の維持、増加を行った
また、寄与分を主張できる人として、民法にて以下のように定められています。
共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者（民法第904条2項引用）
繰り返しになりますが、寄与分の主張をすることでトラブルに発展することもありますので、寄与分に該当するかどうか十分に確認をしたうえで主張しましょう。
